日本神話 7.天照大御神と須佐之男命

こんにちは。当ブログへお越し下さり、ありがとうございます(^ ^)

今回は、竹田恒泰さんの著書「現代語古事記」を参考に、海原から追放された須佐之男命のお話をご紹介します。

・日本神話 1.天地が分かれ、別天津神が現れる

・日本神話 2.神代七代と国生み

・日本神話 3.神生み 〜伊邪那美神の死〜 

・日本神話 4.伊邪那岐神 黄泉国へ 〜伊邪那美神との永遠の別れ〜 

・日本神話 5.三貴子の誕生 

・日本神話 6.泣きわめく須佐之男命

                                  も、ぜひご覧下さい。

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追放された須佐之男命(すさのおのみこと)は、黄泉国にいる伊邪那美命(いざなみのみこと)のところへ行く前に、高天原に上り、姉である天照大御神(あまてらすおおみかみ)へ、報告することにしました。

須佐之男命は追放されたことによって心が荒ぶっていたので、高天原に上るとき、山、川、土は、ことごとく揺れ動きました。

その異様な事態に驚いた天照大御神は、

「我が弟が高天原にやってくるのは、きっと何か企みがあるからに違いない、国を奪うつもりかもしれない。」

と言って、戦いに備えて男装した後、背には千本の矢が入った靫(矢を入れる道具)を、脇には五百本の矢が入った靫を付けるなどの武装をしました。

そして、威勢よく雄叫びをあげ、臨戦態勢で、高天原にやってきた須佐之男命と対峙しました。

天照大御神が、

「なぜ高天原にやってきたのか。」

と尋ねると、須佐之男命は、

「私に邪心はありません。伊邪那岐神(いざなきのかみ)が私が泣きわめくことをお尋ねになったので、『私は、亡き母の国に行きたいと思って泣いているのです。』と申し上げました。そこで大神が『お前はこの国にいてはならない』と仰せになり、追放なさったので、まかりゆくことになったことを申し上げようと思い、参上したのです。やましい心はありません。」

と言いました。

しかし、天照大御神は簡単には納得しません。 

「ならば、あなたの心が清らかなることはどのようにして知ることができるか。」

と聞いたのです。

そこで須佐之男命は、

「お互いに誓約(うけい)をして子を生みましょう。」

と提案しました。

誓約とは、あらかじめ決めた通りの結果が現れるかどうかで吉凶を判断する占いの一種です。 

天照大御神と須佐之男命は、高天原に流れる川を挟んで立ちました。

初めに天照大御神が、須佐之男命の帯びていた十拳剣(とつかのつるぎ)を三段に打ち折り、神聖な井戸ですすぎ、噛み砕いて、吹き出しました。

吹き出した息の霧に、田紀理毘売神(たきりひめのかみ)を始めとする三柱の女神が生まれました。

次に須佐之男命が、天照大御神の髪に付けてあった三つの勾玉を、一つずつ手に取り、それぞれ神聖な井戸ですすぐと、天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)天菩比神(あめのほひのかみ)などの三柱の男神が生まれました。

須佐之男命が続けて、天照大御神の左右の手にそれぞれ巻いてあった勾玉を、一つずつ噛み砕いて吐き出すと、二柱の男神が生まれました。

須佐之男命の物からは三柱、天照大御神の物からは五柱の神が生まれたのです。

これで誓約は終わりです。

天照大御神は、

「後に生まれた五柱の男の子は、私の物から生まれたから私の子です。先に生まれた三柱の女の子は、あなたの物から生まれたから、あなたの子です。」

と言いました。

すると、須佐之男命は、

「私の心が明るく清いから、たおやかな女の子が生まれたのです。だから私の勝ちだ。」

と言って、勝ち誇ったように、天照大御神の田の畔(あぜ)を壊し、溝を埋め、さらには、神に新穀を供える神事である大嘗(おおにえ)を行う神聖なる御殿に糞(くそ)をまき散らしたのです。

そして、須佐之男命は高天原で大暴れし始めました。

弟がひどい行いをしているのに、天照大御神はこれを咎めず、

「糞をまいたというのは、酔って吐いたものでしょう。田の畔を壊し、溝を埋めたのは、土地が惜しいと思ったからでしょう。」

と言って、弟をかばいました。

しかし、須佐之男命の悪態はひどくなる一方です…。

つづく…

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今回は、追放された須佐之男命が、姉の天照大御神と誓約をされたお話でした。

誓約で御自分の物から生まれた神が女神だったからと言って勝ち誇り、高天原で大暴れされ始めてしまった須佐之男命。

そして、姉である天照大御神は、そんな弟をかばわれてしまいます…。

次回は、「天の岩屋戸」です。


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豊受大神崇敬者のブログ

八百万の神、とりわけ豊受大神を崇敬している10代男性です。

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